昔からイラストが好きなのでイラストレーターとして働けたら夢のようですが、まったくの未経験で今から働けるものでしょうか?
そもそもどうやってなればいいのかわかりません。
そして、今の仕事を辞めて働くなら、お小遣い程度ではなくしっかり稼ぎたいです。
この記事では「未経験だけど、大好きなイラストで仕事をしていきたい」という方へ向けて、まったくの未経験から始めても、0からのスタートで月収50万を達成する方法をロードマップ形式で解説していきます。
イラストの仕事は基本的に、自分のさじ加減で、好きなときに好きな場所でできるわけですから、
「家事・育児との両立を考えて、在宅で仕事をしたい」という点でも主婦・ママたちに都合が良くておすすめです。
ズバリ、その方法とは、
雑誌の挿絵など出版社がクライアントになるパターンではなく、
個人をクライアントとしてイラストの仕事で稼ぐ方法です。
つまりどういうことかというと、イラストを商品として売っていくというやり方です。
なぜ個人相手かというと、法人相手より個人向けの方がはるかに結果を出しやすいからです。
(なぜ私が、法人相手より個人相手の方が結果が出しやすい、と考えるのかということもこの記事で解説します)
私はまさに、在宅の仕事がしたくて、まったくの未経験からイラストレーターになった主婦(0歳児の子育て並行中)です。
そして、今では月収50万を達成し、しっかりちゃっかり稼いでいます。
未経験でイラストを描き始め、0から1年ほどで月30万を達成し(その後妊娠して体調不良&コロナ禍で成果は横ばいでしたが、その期間を除くと)それから半年ほどで月50万を達成しました。
最初は手探り状態でなにもわからず、うまくいかない時期もあったので時間がかかってしまいましたが、その過程でビジネスをきちんと勉強したので、成功法則に則って軌道修正をすることができました。
私も、波のあるマーケットで展開しているので、60万以上いく月もあれば30〜40万の月もあります。
ですが、きちんとビジネスを勉強して、正しい方法に従ってきたので、0円になる月はありません。
好きなことを気ままに、コンスタントに続けるためにはビジネスの知識が必要なんです。
ビジネスというと堅苦しい印象になってしまうかもしれません。
でも安心してください^^
ここを読んでいる方には、最短で結果を出してもらえるよう、しっかりとしたエビデンスに基づく方法を、ロードマップ形式で体型的にわかりやすく解説していきます。
もくじ(クリックした項目に移動します)
イラストレーターになって0から稼ぐ方法とは?

イラストレーターとして活躍するという狭き門
確かにイラストレーターってかんたんになれるイメージではないですよね。
イラストレーターといえば、一般的に最初に思い浮かぶのは、雑誌の挿絵や書籍の装丁、広告、パッケージなどのお仕事ではありませんか?
その場合、出版社やデザイン会社などの法人がクライアントとなります。
法人のお仕事の場合、どのようにしてイラストレーターに仕事が回ってくるのでしょうか?
例えば、雑誌の挿絵の場合はこんな感じです。
まず、雑誌の企画(特集やコーナー)が先にあって、後からその企画にふさわしいイラストレーターを探すという流れが一般的。
すでに決定している誌面に、どんなイラストレーターが合うのか、ということをデザイナーさんや編集者さんが話し合って決めるわけですね。
あなたが雑誌の挿絵のお仕事をしたい場合、
あなたの知らないところでとある企画の誌面が作られ、
それがたまたまあなたの画風に合うような企画で、
たまたま編集者さんの裁量であなたが選考に入ることができ、
他のイラストレーターの中からあなたが選ばれることができたら、
晴れてお仕事につながります。
このような出版社などの法人相手のお仕事の難しいところは、競合が多すぎるということなんです。
芸能人で例えるとわかりやすいかもしれません。
芸人の卵やアイドルの卵など、芸能人になりたい人はゴマンといますが、テレビに出て活躍できている芸能人、かつ、十分な収入を得られている人は全体のごくわずかと言われていますよね。
番組を制作する側も、その番組に合った芸能人、話題性のある人、すでに実績があり確実に番組を盛り上げてくれる人などをキャスティングしたいはずです。
すでに活躍している人や、他にも番組に出たいと志願している人も多い中で、その限られた席数を確保するのは至難の技だと思います。
イラストレーターも同じで、実際に雑誌の挿絵や書籍の装丁、広告、パッケージなどの法人相手のお仕事をしている方の中でも、十分な収入を得られるような活躍している人は本当にごく一部なんです。
さらに、法人のお仕事は、最初に企画ありきで、あとからイラストレーターを探すという流れなので、
その企画にマッチするイラストレーターかどうかは、法人側の判断に委ねられるのです。
「自分がこの企画にぴったりなイラストレーターですよ」と、自分をアピール・売り込みすることが難しいという点があります。
(もちろん、売り込みの結果、お仕事をもらえることはあると思います。
しかし、そのときの企画とのご縁もあるので「自分で狙いを定めて動く」ということが難しいという点から「自分をアピール・売り込みすることが難しい」と書かせていただきました)
とあるデザイン会社の方は、イラストレーターになりたいと考える人の全体から考えると、食べていくのに十分な収入を得られている人は全体の数%にも満たないとも言っていました。
彼がきちんとした統計をもとに言っていたのかはわかりません。もしかしたら彼の体感で言っていたのかもしれません。
ですが、デザイン会社の方は経験が長いほど、数多くのイラストレーターとお仕事をしているので、あながち的外れな体感では無いのかな、とも思います。
イラストレーターになるための難易度を下げるには

しかし、ここで解説するのは、雑誌の挿絵などをはじめとする出版社など法人相手のお仕事ではなく、個人相手のビジネスとして成功する方法です。
- 「ビジネスとして成功する方がなんだか難しそうなんですけど。。。」
- 「なぜ個人向けのビジネスをすることがイラストのお仕事につながるの?」
- 「雑誌の挿絵など、法人相手のお仕事をしたいと思っていたのに。。。」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、やり方次第ではありますが、
法人相手のお仕事を獲得するよりも、ビジネスとして個人向けにイラストを展開する方がはるかに結果につながりやすいと思っています。
なぜなら、個人向けのお仕事に関しては、きちんと正しい方法に従って行動できればお仕事につながるという「行動力」さえあれば結果につながるからです。
かたや、出版社などの法人相手のお仕事は、
先ほどの芸能人の例のように、「運」や「ご縁」が大きな要素になる場合も多く、
「運」や「ご縁」に関しては自分ではどうにもできない部分も大きいですよね。
(もちろん、法人相手のお仕事でも「行動力」は必須ですので、法人相手のお仕事は「行動力」に加え、「運」や「ご縁」も必要になってくるということです)
個人の方を相手に「こんなイラストを描いて欲しい」に応えて、イラストの報酬をいただくことは、イラストレーターとして立派なお仕事です。
(お客様に直接お礼を言われるので、やりがいがあります)
さらに、個人向けのお仕事の実績を積み重ねることで、出版社やデザイン会社の方の目に留まり、挿絵や装丁のお仕事につながることもあります。
(実際に私も、個人向けのお仕事をきっかけに挿絵や装丁のお仕事をさせていただくことがあります)
もちろん、個人向けのビジネスを展開していけばイラスト仕事で必ず成功できるよ!というわけではありません。
個人向けのビジネスでもうまくいっていない人はたくさんいますから。
ですが、個人向けのビジネスがうまくいっていない理由はおおかた「正しい方法を知らない」もしくは「結果が出る前に諦めてしまう」のどちらかがほとんどです。
なので、「正しい方法を学ぶ」そして「一定期間継続する」ということができれば、法人相手の仕事を獲得するよりも、能動的に軌道修正をして結果に近づくことができます。
何より、法人相手のお仕事は競合が多すぎる、そして、自分で狙い(ターゲット)を定めることが難しいという点がありますが、
個人向けビジネスに関しては、競合の少ないところを自分で選べる、さらに、自分で狙い(ターゲット)を定めて行動できるという点で結果につながりやすいというわけです。
(競合の少ないところを選定する方法、ターゲットを定める方法について以下で解説していきます)
向いている人はこんな人
では、個人向けにイラストのお仕事を展開していくのに向いている人はどんな人でしょう。
以下のような人は、個人向けにイラストを描くお仕事で成功できる人です。
- 好きなときに、好きな分だけお仕事をするストレスフリーな生活がしたい人
- 自分の好きなテイストだけでイラストを描きたい人
- 好きなイラストを描きつつ、しっかり稼ぎたい人
- 無駄な努力をしたくない人(努力するなら絶対報われたい人)
特に、「イラストのお仕事ができてやりがいがあるなら、目立つ仕事にこだわらない」「努力するなら結果が欲しい」という人は向いているのでおすすめです。
逆に以下のような人▼は向いていないかもしれません。
- 出版社やデザイン会社など、法人の目立つお仕事の方がかっこいいし、ステイタスになると考える人
- 人と競い合って選ばれるという、イラストの実力試しをしたい人
- 稼ぐことは二の次で、まずはイラストだけで評価されてアーティストとして高みを目指したい人
どうやってイラストのお仕事につなげるか

それでは、どうやって個人相手のお仕事をたくさん獲得することができるのでしょうか?
大きく分けると以下の3ステップになります。
- 商品設計をする
イラストを他のコンテンツとかけ合わせて商品を作ります。
(わかりやすい例で言うと、結婚式のウェルカムボードなど) - ターゲット選定をする
どんな人を相手に売っていきたいか、というターゲットをしぼることは
稼ぐための最短ルートをとるために必須です。 - ターゲットに刺さりやすい発信をする
SNSアカウントやホームページでは、ターゲットに刺さりやすいプレゼンをするイメージです。
ターゲットを選定することで、ターゲットに刺さりやすい発信をすることができ、結果が早く出ます。
それでは、ステップごとに詳しく解説していきます。
ですがその前に、あなたがイラストレーターとしてスタートラインに立てる状態にあるかどうかを確認してください。
イラストレーターとして必須のスキルは身についてますか?

個人向けでも法人相手でも、大前提としてイラストのお仕事をするために必須のスキルがあります。
このスキルを身につけてスタートラインに立てていると言える状態です。
そのスキルとは、以下の2つです。
- Adobe illustrator
- Adobe Photoshop
この2つのソフトが使えるということは、どんな形でイラストのお仕事するにしろ必須です。
理由としては、
- 他のコンテンツと掛け合わせるためにデザインスキルが必要だから
- 商品を作るためにはAdobe illustrator形式、またはAdobe Photoshop形式での入稿が必要な場合があるから
デザインソフトとして使うだけなら、他にもデザインソフトはあります。
ですが、例えば印刷物として販売する場合、Adobe illustrator形式、またはAdobe Photoshop形式での入稿が必要な場合があります。
(PDFとして入稿できるケースもありますが、色のクオリティが落ちる場合があります)
他にも、上記2つのソフトに関しては、一般的にイラストレーターとして必須のスキルとされているんです。
なぜなら、出版社やデザイン会社などにイラストを提出する際に、Adobe illustrator形式、またはAdobe Photoshop形式での提出を求められる場面も多いからなんです。
Adobe illustrator形式やAdobe Photoshop形式が使えるようになって、プロのイラストレーターとしてお仕事ができる状態です。
もしAdobe illustrator、Adobe Photoshopが使えない場合は、まずはこの2つを使えるようにしておきましょう。
どちらも使えない方は、まずはAdobe illustratorだけでも使えるようになっておけば大丈夫です。
(なぜなら、Adobe illustratorが使えさえすれば、Photoshopはイラストレーターとして最低限必要程度であれば独学でも学べるレベルになるから、ということと、この記事で解説する方法ではillustratorでのデザインスキルの方が重要だからという2つの理由です)
最近では、オンラインで学べる短期スクール(短期講座といった方が近いかもしれません)がたくさんありますので、気軽に学ぶことも可能です。

Adobeのソフトに関しては、もちろん独学で学ぶことも不可能ではないですが、短期スクール(短期講座)を受けた方が体型的にまとめられた情報を学ぶことができ、圧倒的に時間短縮になることは確実です。
短期スクール(短期講座)は独学よりもコストはかかりますが、その分の投資価値は十分にあります。
独学は結構なエネルギーと時間を費やすものです。
独学でやろうやろうと思っているうちに数年経っていた…なんてことにならないよう、短期スクールで学ぶことも視野に入れてみましょう。
とはいえ、やっぱりコストが気になる…という方も多いと思います。
そんな方のために、まずは気軽に受けられる無料体験というものも多数あるので、まずは無料体験を受けてみて、独学でできるのかどうかの判断材料にするのもアリかと思います。

ステップ1:商品設計をする

それではいよいよ、イラストと他の媒体を掛け合わせた商品を考えていきましょう。
とっかかりを見つけてみる
ちなみに、まずこの章で考えるのは、仮の商品です。
商品設計は、ここから先の章へ進みながら、何度も練り直していくものだからです。
まずはなんでも良いです。
何かとっかかりを見つける気持ちで取り組んでみましょう。
以下の2つのポイントを押さえて、どんな媒体の商品を作りたいか考えてみてください。
商品設計のとっかかりポイント
- 好きなことであるかどうか
- 自分のイラストのテイストに合うものかどうか
(または、好きなイラストを描ける媒体なのかどうか)
好きなことであるかどうか、というのは一番といってもいいくらい大事なことです。
情熱があるかどうかで続けられるかどうかが変わってくるのは想像ができますね。
やはり好きなことだからこそ良いアイデア、良いパフォーマンスにもつながりやすいものなのです。
ここで解説することは、自分発信のビジネスであり、すべて能動的に作っていくものです。あなたは、さして興味のないものに対して、一生懸命に取り組めますか?
好きと言ってもそこまで熱い情熱が必要なわけではありません。
なんとなく好感をもてる、なんとなく興味がある、そんな感じでも構わないのです。
先ほどの、結婚式のウェルカムボードの例に関しても「ウェディングの世界が好き」「ブライダルの仕事はキラキラしてて良いなあと思ったことがある(なりたいと思ったことはないけど。でもOK!)」などウェデイングに興味がある、という人であれば、おすすめです。
(ウェディングにあまり興味のない方、ウェディング自体に好感を持てない方にはおすすめできません)
例えば、カフェなどお店のショップカードが好きで、つい集めちゃうという人は、イラスト入り名刺などを考えてみると良いかもしれません。
他には、お子さんがいらして、赤ちゃんの頃のイベントに詳しくなった人は、記念日用のフォトグッズや記念品などをイラスト入りで考えてみるのもおすすめです。
次に、イラストのテイストと、商品が合うかどうかも大事なポイントです。
あまり幸福感のないシュールなイラストで、ウェディング系やベビー系の商品と掛け合わせても、ニーズがないですよね。
自分のイラストが、どんな層に好まれるかを切り口に考えてみるのも良いと思います。
または逆に、自分の描きたいイラストが描ける媒体なのかどうかという点もチェックしてみてください。
イラストで稼げる商品ってどんな商品?

そして一番大事なことは、稼げるかどうかですね!
これは、ブランディングや見せ方、ターゲット選定、市場(ライバルの状況)にもよるので、必ずしもこの商品は稼げる、この商品は稼げない、と言い切れるものではないのです。
ただひとつ、共通して言えることは、
商品の単価をある程度、高めに設定する必要があるということです。
なぜなら、単価が安ければ、その分たくさんの注文が入らないと稼ぐことはできません。
しかし、1件10万円の商品を売ることができれば、月にたった5件の注文が入れば月50万達成できますよね。
(この記事ではあくまで個人がイラスト仕事で月50万を稼ぐための方法として解説しています。
安価の商品を大量生産して幅広く販売していくなどの大規模ビジネスはまた別の話になります)
例えば、ウェルカムボードの例でも、数千円などの安価で売っている人はたくさんいます。ですが、5,000円で売っていれば月に100件の注文が入らなければ月50万円には届きません。
月に100件の注文を集めるというのは、0から始めるにはとてもじゃ無いけどハードルが高いことです。
とはいえ「逆に値段が高ければ買う人がいなくなってしまうんじゃないの?」
「こんなに安い商品が世の中にたくさんある中で、高い値段設定をしても売れるのかな?」と不安に思う人も多いと思います。
ですが、そんな心配は無用です。
なぜなら、相場よりも安い商品と相場よりも高い商品では、根本的に、売り方からターゲットまで、まったく違うからです。
では、どのようにして単価を高めに設定しても注文がくる商品にできるのでしょうか?
考えてみてください。
あなたも「値段が高くても買いたい!」と思うものってあると思います。
ブランドバッグや、最新のブランド家電などが良い例だと思います。
もっと安価なものが他に売っているのに、わざわざその商品を「値段が高くても買いたい!」と思う理由はなんでしょう。
それは、その商品のクオリティが他の商品よりも高いなど、他の商品とは違う!というポイントがあったり、あるいはそのブランドが好き、信頼できるブランドだから、という理由ではないでしょうか。
つまり、値段が高くても売れる商品にするためには、この商品は他の商品とは違うよ!といったアピールポイントを作るか、ブランドとしての価値を高めていけばいいということになります。
とはいえ、「他の商品とは違う!」というクオリティ面においては、ある程度、世の中に出尽くしていると言っても過言ではありません。
個人において、(イラストのクオリティは別ですが)掛け合わせる媒体のクオリティを上げるというのは難しいと思います。
(もちろんイラストやデザインのクオリティを確保することも大事ですが、媒体や画風にもよるので、必ずしも、コンテストで入賞するレベルといった、高度なイラスト技術が必要というわけではありません)
では、どうすればいいのかというと、ブランドとしての価値を高めていくというやり方が最短ルートになります。
値段が高くても売れるイラストにする4つのポイント
イラスト仕事の単価をあげるためには、
値段が高くても売れる商品を作る4つのポイントを押さえて、ブランドとしての価値を作っていきます。
- イラストを注文の都度、描き下ろしにする
- 商品を1~3つにしぼる
- 付加価値をつける
- ターゲットをずらす
イラスト入りのグッズや商品というのは巷にたくさん溢れていますよね。
ですが、自分のためだけのイラストを描いてくれる商品というのはなかなか無いと思います。
自分のためだけのオリジナルの商品を作れるというだけでも、こだわりの強い層に好まれる商品設計をすることができ、単価を上げることに繋がります。
また、既存のデザインではなく、オーダーメイドを好む人というのは、その商品にある程度のお金をかけたいと思うものなのです。
なぜなら、あなたも経験があると思いますが、安価な商品を買うときは、わりとなんでも良いと思って買うものが多いと思います。
ですが、例えばファッションなどこだわりの強い方は、服にお金をかけますよね。
お金をかければそれだけの価値が得られる(おしゃれになれる)と思うからですね。
同じように、わざわざオーダーメイドで買いたいと思うくらいにこだわりのある方は、そこにお金をかけるというわけです。
そして、商品は1〜3つに絞りましょう。
もし3つの商品を取り扱い場合でも、主力商品は1つにしぼって売り出す、または、他の商品はオプションとして位置づけする方が効果的です。
なぜかというと、個人ビジネスの場合、商品を絞った方が専門性を高め、ブランドとしてのウリを打ち出すことができ、ターゲットに刺さりやすいブランド作りができるからです。
ひいては他社商品との差別化にも繋がります。
あなたは、こだわって何かを買いたいとき、幅広い商品を取り扱っているお店よりも、その商品だけを扱っている専門店は無いかどうか探したことはありませんか?
専門店の方が、自分の希望に沿った商品がありそうだと考えるからだと思います。
つまり、専門性を高めることで、ターゲットは「自分の探しているものが手に入りそう」と思ってもらいやすくなるんです。
これは、ターゲット選定をするという点でも共通する大事なポイントです。ステップ2:ターゲット選定もあわせて確認してみてください。
(注:商品数を絞るというのは、あくまで個人で展開していくビジネスにおいて最短ルートを取る方法であり、必ずしも商品数が少ないブランドがビジネスにおいて有利というわけではありませんよ。世の中には商品数の多い人気ブランドが無数にあるので)
さらに、差別化という点では、さらに付加価値をつけるというのが、効果的です。それはどういうことでしょうか。
付加価値とは、おまけをつけて、お得感を増すということではありません。
(もちろんそういう方法もありますが、あくまで個人ビジネスですので、自分の身を削るようなやり方はしません)
ここでは、「商品のバックグラウンドを見せる」という方法を解説します。
あなたは、有名なブランドの商品じゃなくても、「少し価格は高いけど、商品が魅力的に見えて買ってしまった」という経験はありませんか?
例えば、ハンドメイド商品など、おしゃれな作家さんがひとつひとつ丁寧に心を込めて作っていること、その商品に対する強いこだわりや、商品の誕生ストーリーなどを知って、欲しいと思うことがあると思います。
- どんな人が作っているか?
- どんな誕生(制作)秘話があるか
- どんなこだわりがあるか
など、人はストーリーに心動かされて、そこに価値を感じるということがあるのです。

とはいえ、いくら魅力的な付加価値(素敵なストーリー)があっても競合の多い分野=レッドオーシャンでの戦いは結果を出すまでに時間がかかってしまいます。
競合の多い分野をレッドオーシャンと言い、逆に競合の少ない分野をブルーオーシャンと言います。
ビジネスの観点から考えると、競合の少ないブルーオーシャンでの商品展開が有利なんです。
ブルーオーシャン=競合の少ない分野を探すには、ターゲットをずらして考えてみるというのが一つの手です。
ターゲットをずらすというのはどういうことか、結婚式ウェルカムボードの例で紹介します。
結婚式のウェルカムボードを売っている人はたくさんいますが、そのほとんどが、「結婚式を挙げる新郎新婦」が買うことを想定していると思います。
ですが、例えば、新郎新婦へのお祝いの品として、「新郎新婦の友人・家族」が買うことを想定してみたらどうでしょう。
ウェルカムボードを売っているマーケットで出品すると、ライバルの多いレッドオーシャンになりますが、結婚のお祝いの品・プレゼントのマーケットで出品すれば、一気にライバルが減ってブルーオーシャンになるかもしれません。
(これはひとつの例えとして書いているので、実際は市場調査をしてみないとわかりませんが)
すでに世の中に存在する商品だったとしても、ターゲットをずらすことでまったく別のマーケットになるので、そのマーケットでは他に存在しない商品を作ることができる可能性があります。
では、詳しいやり方を解説していきます。
ステップ2:ターゲット選定

空いている市場を見つける方法
イラスト仕事で単価を上げるために必ず必要なこと、
それは、市場を調査することです。
市場調査といっても難しく考える必要はありません。
ステップ1:商品設計で、ぼんやりと思いついた商品があれば、似た商品や同じ分野の商品を売っている人は他にいないか検索していきます。
検索方法はウェブ検索でもSNSでもかまいません。
ウェブ検索、SNSどちらも検索できるとベストですね。
すでに売っている人がいる場合は、どんな層に向けて売っているのかチェックしてみます。
競合チェックリスト
- 金額は安いか高いか
- 女性向けか男性向けか
- どんな年齢層に向けた商品か(学生?社会人?子育て世代?)
- どんな状態の人に向けた商品か(結婚を控えた人、出産前後の人、入学を控えた人)
- どんな性格の人に向けた商品か(時間をかけたくない人?こだわりの強い人?)
- どんなテイストが好きな人へ向けた商品か(かわいい系?大人っぽいテイスト?)
- 自分用かプレゼント用か(大事なポイントです)
もし、あまり競合のいない、空いているポイントがあればそこが狙い目の可能性は高いです。
特に、「自分用か、プレゼント用か」というのは狙い目ポイントです。
多くの商品は自分用に買うことを前提として、作られています。
「ギフト用ラッピングもできます!」と謳っている商品もありますが、
自分用に買うことが前提で、ギフトにもできるといった内容ではないでしょうか。
最初からギフト前提として売ることで、その商品のマーケットから「ギフト」のマーケットにずらすことができるので、チェックしてみてください。

人がお金をかけるポイントを知る
もうすでに勘の良い人は察しているかもしれませんが、稼ぐためには、その商品に対してお金をかける人たちに向けて売る必要があるのです。
(必ずしも「お金持ち」という意味ではありません。その商品に「お金をかけたいと思う価値観を持っている人」です。)
人がお金をかけたいと思うキャッシュポイントは大きく分けて2つです。
キャッシュポイントを意識してターゲットを絞ることが大事です。
- 節目のイベント(結婚、出産、誕生日、記念日、マイホーム購入など)
- 将来への投資になること(キャリア、人生を豊かにすること)
節目のイベントの商品については、想像がしやすいのではないでしょうか。
プレゼント用の商品としても、自分用の商品としてもイラストと掛け合わせて展開がしやすいかと思います。
将来への投資になることに掛け合わせるとしたら、個人ビジネスをしている人向けにイラスト入りの販促物を作るという方法がありますし、高単価を狙える商品です。(ポスター、フライヤー、名刺など)
さらに、ポスター、フライヤー、名刺などの販促物は、リピーターも狙えるという点でポイントが高いです。
(リピートしてもらうことでお仕事がどんどんつながるわけですから)
ターゲットは一人に絞る

最終的にターゲットはたったひとりにしぼります。「ペルソナ設定」と言います。
よく言われていることなので、知っている人も多いのではないでしょうか。
「ペルソナ設定」といわれる方法は、売れる商品を作るために大事なプロセスです。
たった一人のターゲットとして、人物像を絞り込むという方法です。
ペルソナ設定で決めること
- 名前
- 性別
- 年齢(何歳なのか具体的に)
- 仕事
- 住んでいる場所
- 趣味
- こだわり
など。具体的に決めていきます。
「なぜそんな細かく設定しなくてはいけないの?」
「逆にターゲットが絞られすぎて買う人がいなくなってしまいそう。」と思う方も多いと思います。
ですが、具体的に設定することで、人に刺さりやすい商品・発信に繋がり、結果的に多くの人に欲しいと思われる商品を作ることができるのです。
ターゲットを決めずにぼんやりとした想像だけで商品を作ったり、発信をしたりしても、ぼんやりとした商品、ぼんやりとした発信にしかならず、結果的に誰にも響かないものにしかなりません。
ターゲット選定は、ブランドの差別化という点にも繋がります。
ステップ3:発信をする

ターゲットに知ってもらう
せっかく良い商品を考えても、ターゲットに知ってもらえなければ売ることはできません。
イラストの商品を考えたら、実際にサンプルを制作してみてください。
それを写真に撮り、発信していきます。
まずは発信のためのツールを準備しましょう。
初めに準備するのはこちらの2つ
- SNSアカウント1つ
- ホームページ
SNSアカウントに関しては、1つにしぼらないといけないわけではありませんが、最初は1つに集中した方が早く結果が出せるかと思います。
イラストという表現の魅力を最大限に発揮することを考えると、instagramがいちばん相性が良いかもしれませんね。
(Twitterでの発信をきっかけにお仕事をしているイラストレーターの方もいるので一概には言えません。自分が続けやすいSNSを選びましょう)
instagramでの集客ができるようになってから、他のSNSへ広げてみるという方法でも遅くないと思います。
どんな商品を売りたいかどうかで、選ぶツールが変わる場合もあります。
ターゲットが好んで使っているSNSを想像して見ることも大事です。
また、ときどきホームページを準備せず、SNSアカウントだけで活動しているイラストレーターや個人ビジネスの方を見かけますが、ホームページなどの独自のウェブサイトは必ず用意してください。
あなたは、SNSで見かけて気になったものでも、ホームページが無いと分かったらすぐに見るのをやめてしまった経験はありませんか?
「ホームページもない商品だなんて怪しいからやめよう」と思ったはずです。
もちろん、最近はSNSだけでやりとりをして売買が成立するということも増えていますが、その価格帯は安価なものに限られるかと思います。
人はこだわりをもってある程度の価格のものを買うとき、無意識のうちに「信用できるか」ということをジャッジしているものなのです。
信用・信頼を獲得するという点でホームページは必ず必要になります。
ですが、「ホームページなんてどうやって作ればいいの」という方も少なくないと思います。
ココナラなどでホームページを外注するという方法もありますが、ホームページの内容を自分でも気軽に変更できる状態にしておくのがベストです。
ですので、できれば最初から自分で作れるようにしておきたいところ。
しかし、ホームページを自分で作るなんてハードルが高い!と思う方もいるかもしれません。
ウェブデザインを0から学べるスクールも豊富なので、スクールでパパッと身につけてしまうというのもおすすめです。
ウェブの知識があるというだけで、選択肢が広がるので、やっておいて損はないかと思います。その理由については、先の章で説明します。
※ホームページを簡単に作れる無料のプラットフォームも豊富ですが、個人的にはあまりおすすめではありません。
簡単に作れるプラットフォームは、デザイン性に乏しかったり、サイト自体が重かったりする場合も多く、そういったデメリットはお客さまを取りこぼす原因につながるからです。
(もちろん内容次第ではありますが)

ターゲットに合わせた発信で結果が出やすい

さて、いよいよイラストの商品を発信していくというわけですが、
先ほどターゲットを決めたおかげで、どのような発信をしていけばいいか、方向性はすでに決まっています。
SNSなら、ターゲットが検索しそうなハッシュタグをつけること。
ターゲットが興味を持ちそうな写真・画像やキャプションにすること。
ホームページであれば、ターゲットがより熱を高めてくれそうな方法で商品をプレゼンすること。
SNSにしろホームページにしろ、見た目にはとことんこだわってください。
見た目次第で売れるか売れないか決まるといっても過言ではありません。
「メラビアンの法則」というコミュニケーションの法則があり、これはSNSやホームページにおいても当てはまる法則です。
人は、目の前で発信されたものに対して言語情報7%、聴覚情報38%、視覚情報55%の割合で情報を処理していると言われています。
あなたも、ネットで何か商品を探すときに、写真写りの悪いものは最初から見ようとも思いませんよね。
いくら魅力的な商品でも、見た目が悪ければ興味すら持ってもらえないということになりかねません。


結果を出すコツ
ここまでイラスト仕事で稼ぐための商品設計、ターゲット、発信について解説してきました。
一年後、イラストでお仕事をしてやりがいを感じながら、月50万しっかり稼いで心も懐も潤っているあなたは想像できましたか?^^
中には「私にできるかな」と不安になってしまっている方もいるかもしれません。
私も始める前はそうでしたし、少しずつ売り上げが上がっても、また小さなことで不安になったりの繰り返しでした。
でも安心してください!
商品設計×ターゲット選定×ターゲットをしぼった発信をかけ合わせれば、唯一無二のブランド作りをすることができます。
ブルーオーシャンは作ることができるのです。
ここで解説している方法を正しく順にこなしていけば、法人相手のお仕事を獲得するよりも、はるかに結果につながりやすいと私は思っています。
なぜなら、繰り返しになってしまいますが、法人相手のお仕事に関しては競合が多すぎるという難しさがあります。
しかし、個人向けビジネスに関しては、競合の少ないところを自分で選べるという点で結果につなげやすくなりますよね。
最初はなかなか注文が入らなくて心が折れそうになってしまう瞬間もあるかもしれませんが、まずは1年、取り掛かってみてください。
なかなか手応えが感じられないときは、1.商品設計、2.ターゲット選定、3.ターゲットに向けた発信の3つのうち、いずれかの方法が間違っている(ニーズが少ない、競合が多い、発信の仕方がいまいち等の)可能性があります。
その場合は軌道修正をしていきましょう。
正しい方法で継続することが、いちばんの結果を出すコツです。
また、期間を決めた方が結果が出やすいと、脳科学的にも証明されています。
とはいえ、「その1年間、稼げるまでの収入はどうすれば…」もしくは「今の仕事を続けながらやるのは大変そう…」と悩む方も多いと思います。
正直、本気でイラストレーターになって稼ぎたいと考えているならば、会社員などの拘束時間の長いお仕事はやめることをおすすめします。
やはり、拘束時間が長いとそれだけで疲れてしまいますし、副業として1年で結果を出すのは難しい、あるいは相当なエネルギーが必要になるのではないかなと思います。
(私の場合も、体力があまりないので早い段階で会社員を辞めました)
「かんたんに会社を辞めろだなんて言わないで欲しい」とお怒りの方は、どうかその拳を下げてくださいませ。
ここまでイラストレーターになるために努力をされてきたあなたは、他に収入を確保する方法を選ぶことができます。
稼げるまでに、収入を確保する方法ですが、私も実践していたおすすめのやり方を紹介します。
(あくまで私が稼げるようになるまでの経験としてのおすすめですので、会社を辞めるのか続けるのかは自己責任の上で判断してくださいね)

稼げるようになるまでの収入を確保する

イラストレーターとして必須のスキルは身に付いていますか?でも解説しました通り、
イラストのお仕事をしていくためには、Adobe illustratorやAdobe Photoshopのスキルが必要です。
Adobe illustratorやAdobe Photoshopのスキルがあれば、お仕事の幅がぐんと広がるんですよ。
Adobe illustrator、Adobe Photoshopのスキルがあれば、クラウドワークスなどのクラウドソーシングで、時給1500円前後のバイトに応募することができます。
お仕事によっては在宅でできることも多いと思います。
ある程度の固定収入を確保できるので、精神的に安心できるというのが良かったです。
時給1000円前後のパートに出るよりもずっと効率が良いと思いませんか?
時給1500円前後であれば、1日6時間シフトに入れば月20万弱くらい稼ぐことができます。(土日休みを確保した上で)
1日6時間在宅でのお仕事であれば、会社員で8時間働いていた人は2時間、時短勤務の人でも少なくとも通勤時間をイラストのお時間をする準備に十分充てられますね。
他にも、クラウドソーシングでは、デザイン系の単発のお仕事をすることもできます。
また、ステップ3:発信をするでも解説しましたが、ホームページを作るスキルが身に付いている場合は、さらに良いです。
かなりお仕事の幅が広がる上に、しっかりした収入を確保することができます。
ちなみに、本命のイラストのお仕事で月10万以上稼げるようになったら、クラウドソーシングのバイトは減らすか、私個人の考えとしては、やめても良いと思います。
10万円を超えると一気に加速する人も多いので、イラストの方に充てる時間を増やしたいと考える人も多くなると思います。
やめたとしても、スキルがあれば他にも求人に応募するチャンスはいくらでもあるので、必要になったらまた始めるという柔軟なスタイルでいきましょう。

イラスト仕事で月収50万達成する方法まとめ

- まずは大前提として、Adobe illustrator、Adobe Photoshopのスキルを(できればウェブデザインのスキルも)しっかり身につけておきましょう。
- イラストのお仕事で確実に稼ぎたいなら、個人向けビジネスとして、イラストの商品を個人へ販売していきます。
- 法人相手のお仕事は競合が多すぎるという難しさがありますが、個人向けのビジネスとしてイラスト仕事を展開していけば、競合の少ないところを自分で選ぶことができます。
- 個人向けのビジネスとしてイラスト仕事を展開ていくことは、商品設計×ターゲット選定×ターゲットに合わせた発信をかけ合わせたブランディング次第で、結果につながりやすいのです。
- ただし、しっかりと時間を充てられる環境を整えましょう。
しっかりと時間を確保できる在宅のお仕事をクラウドソージングで探し、1500円前後の時給の在宅バイトで収入・時間共に確保するのがおすすめです。
