デザイン

個人のブランディングにおいてもデザインが重要な理由【選ばれるための伝え方】

近年SNSが発達した影響で、個人レベルでの起業や、フリーランスへのハードルが下がり、起業やフリーランスとして働くことにチャレンジする人が増えています。

ビジネススクールやセミナーも増えており、個人でビジネスについて学んで実践している方も多いです。

そのため、ブランディングやマーケティングに対する認識がある人が増えていますが、なぜかデザインをおろそかにしている人が圧倒的に多いのはなぜでしょうか?

おそらく、多くのビジネススクールやセミナーでデザインの重要性について教えてくれていないことが原因かと思います。
多くのビジネススクールやセミナーで講師をしている立場の人さえもデザインの重要性をわかっていないことがほとんどです。

しかし、ブランディングにおいてデザインは重要な役割を担っています。

見せ方をまちがえれば、ブランディングの妨げになってしまうこともあるんですよ。

また逆に、デザインによって、今よりもっと価値を高めるブランディングも可能ということです。

この記事では、ブランディングにおけるデザインの重要性や、ブランディングをデザインに落とし込むプロセスを解説していきます。

この記事はこんな人におすすめ

◾︎フリーランスとして差別化していきたい人

◾︎起業して早く結果を出したい

◾︎デザインを勉強したことがない起業家さんやフリーランスの方

 

個人のブランディングにおいてもデザインが重要な理由【選ばれるための伝え方】

ブランディングとは、自分(自社)の価値を作ることです。

相手(ターゲット層)に自分(自社)の価値を認識してもらっている状態になって初めて「ブランド」といえます。

自分の価値を認識してもらうには、まずは自分の価値を創造していかないといけません。

それがブランディングになります。

インターネットやSNSが発達した今の時代は、数え切れないほどの膨大な情報と選択肢にあふれています。

そんな中で自分を選んでもらうには、オンリーワンの価値を認識してもらわなくてはいけないわけです。

他と比べて違いが明確にわからないものであれば、当然のごとく価格で選ばれて、泥沼の価格競争に巻き込まれてしまいます。

気軽に起業できる手段のひとつとしてminneというハンドメイド作品の販売サイトがあります。登録すれば誰でもカンタンに作ったものを販売できるサイトです。

試しに「アクセサリー」と検索した結果がこちらです。

1ページあたり42件の検索結果が表示されるのですが、2,380ページまであります。
アクセサリーだけで、10万件近くの選択肢があるということです。

この中から、自分の商品を選んでもらうためには、特別な理由が必要になるわけです。

多くの場合、特別な理由を作ることができず、価格を下げるという手段に出ますが、
そこで泥沼の価格競争に巻き込まれ、運営の継続が難しい状況に陥ってしまうということになります。

こうしたハンドメイドサイトでの出店で、気軽にビジネスを始める女性も増えていますが、
思うように集客できず、放置され、化石化してしまうアカウントもあとを絶ちません。

ブランディングの重要性

価格競争に巻き込まれず、自分の望む価格帯で、
自分の来て欲しいお客様に選んでもらうためには、特別な理由が必要になります。

それが、「このブランドだから欲しい」という理由にを作ることになるというわけです。

私は、my clozette というお洋服のブランドが大好きなのですが、
他にファッショナブルなプチプラ(※)ブランドがたくさん存在する今の時代には、
my clozette は、気軽に買えるプチプラブランドとはいえないでしょう。

※プチプラ…プチプライスのこと。安い価格、お値打ち価格のことを指します。

デザイン自体はごくシンプルなものも多く、似たようなデザインを他のプチプラブランドで探すこともできるかもしれません。

しかし、私は、似たようなデザインを他のプチプラブランドで見つけたとしてもmy clozetteを選ぶと思います。

なぜなら、この my clozette というブランドで買うことに意味があるからです。

ブランドオーナーさんの洋服に対する思いや、服のラインや上質な生地へこだわりを知っているからこそ、私には「このブランドで買えばまちがいない」という認識があります。

仮に、似たようなデザインを他のプチプラブランドで見つけて、my clozetteではなくプチプラブランドのお安い方を購入したとします。

でも、その場合は、そのお洋服はヘビーローテーションで着倒したしたり、シーズンをまたいで愛用することはほとんどないかもしれません。
それどころか、あまり着ることもなく、タンスの肥やしになってしまう可能性が高いです。

その洋服を選んだ理由が「安いから」という理由になるからです。

「かわいいから」「これが気に入ったから」「このブランドの服だから」ではなく、
「安いから」という理由で選んだもののに「愛着」を持つということは人の脳の構造上ほとんどありません。

実際に、皆さんも思い出してみてください。
「これが好きだから」「気に入ったから」「このブランドだから」という理由ではなく、「安いから」買ってみたというもので、気に入って愛用している、リピートしているというものはあまりないのではないでしょうか?

むしろ、1回も使わずにお金の無駄になってしまったケースも少なくないと思います。

仮に、掘り出し物的に偶然良かったものがあったとしても、次に買うときには他に安く売っているところはないか探したりしませんか?

プチプラで成功している多くのブランドは大手の会社がほとんどです。大量に生産して薄利多売形式で利益を生み出しています。

個人でビジネスをしていく場合、個人レベルでの生産性には限界があるので、単価を下げるにも限界があります。

個人でビジネスをしていく上では、価格ではなく、「あなただから」「このブランドだから」というアイデンティティを理由に選んでもらうブランディングが必要になるわけです。

ブランディングにおけるデザインの役割

では、「あなただから」「このブランドだから」という理由で選んでもらうためには、どうすればいいのでしょうか?

ビジネススクールやセミナーで学んだことのある人であれば、すでにブランディングの定義については理解していて、自身のブランディングの方向性も定まっているかもしれませんね。

大事なのは、自身の価値をどう伝えていくか、ということになります。

せっかくオンリーワンの価値を創造しても、目に見える形にならなければ誰にも伝わらなくなってしまいます。

そこで、デザインが必要になってくるというわけなんです。

見た目が整ったものや美しいもの、おしゃれなものは、多くの人の目に止まりやすく認知される母数を増やすことができます。

視覚からの情報は、脳への伝達スピードも早く、脳を活性化させてくれるので、印象に残りやすくしてくれる効果があるんですよ。

よく「人を見た目で判断してはいけません」と言いますが(笑)、人間の脳の構造上、見た目から内容(人の場合は性格)を判断するようにできているので、これは本能レベルの癖とも言えます。
(正確には本能ではありませんし、人は見た目で判断してはいけないということは私も同意ですが)

商業活動においても、そんな人の脳を利用して、見た目でブランドの内容を判断したり、想像してもらうということが可能になるわけです。
デザインなどの視覚情報は、来て欲しいお客様(ターゲット)を惹きつける有効なツールになるんです。

ブランディングデザインとは?

ブランディングデザインとは、商品や自社のアイデンティティや魅力を最大限に伝えられるように目に見える形に落とし込んだものです。

ターゲット(消費者、お客様)とのタッチポイント(接点)におけるすべてのものにブランディングを落とし込んでいきます。

◾︎ロゴ

◾︎ウェブサイト(ホームページ、ブログ)

◾︎名刺、ショップカード

◾︎パッケージ

◾︎パンフレット、リーフレット

◾︎チラシ、フライヤー

◾︎映像

◾︎内装、空間

などです。

いくつかのタッチポイントがある場合は、全てにおいて統一された世界観である必要があります。

ブランディングデザインが、普通のデザインと明確に違うところは、ブランドの情報や価値、打ち出していきたいアイデンティティをわかりやすく伝えられているか、というところです。

装飾することや美しく見せることだけに重きを置いただけでは、ただの感覚的デザインになってしまい、ブランドの価値や魅力を伝えることができず、ブランディングデザインとは言えません。

それどころか、ブランドのイメージとかけ離れたデザインであれば、ブランディングの妨げになってしまうこともあります。

ブランディングデザインには、感覚的なだけのデザインには無いロジックが必要になるわけです。

ブランドの魅力を引き出すも殺すも、デザインが握っていると言っても過言ではありません。

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ブランディングデザインの作り方

あなたのブランドの価値やアイデンティティを伝えたい形で、伝えたい層(ターゲット)に伝えるために視覚化していく必要があります。

目に見えないものをブレがないように視覚化していくためには、手順を踏んでデザインに落とし込んでいきましょう。

1,コンセプトを明確にする

まずは、あなたのブランドのコンセプトを明確にしていきます。
このコンセプトは、ユニーク(唯一無二)でオリジナリティのあるものである必要があります。

なぜなら、いくらブランディングデザインに力を入れたとしても、ブランドの本質そのものが汎用的なありふれたものだったら、人を惹きつけることが難しいからです。

オリジナリティを追求するというと、難しく捉えてしまったり、迷走してしまう人もいるかもしれません。

しかし、あなたの思いや「好き」な気持ちをひとつひとつ分解していけば、
そこには唯一無二の「あなただからこそのストーリー」が必ずある
ので難しく考える必要はありません。

◾︎(ターゲット)に、届けたい?

◾︎(あなたの商品)を届けたい?

◾︎どうやって(手段)届けたい?

◾︎それ(あなたの商品)を届けた相手にどうなって欲しい?

というところを書き出して深掘りしていきます。

◾︎なぜ、その人(ターゲット)に届けたいのか?

◾︎なぜ、それ(あなたの商品)を届けたいのか?

◾︎なぜ、その方法(手段)で届けたいのか?

◾︎その思いが生まれたきっかけは何?

というところを明確にしておくことで、「あなただからこそ」の個性が見えてきて、オリジナリティのあるコンセプトに落とし込みやすくなります。

ワンポイントアドバイス − ロールモデルを選定

コンセプトを明確にする過程で、思いつかない、難しい、と壁にぶち当たってしまったときは、考える切り口を変えてみるのもおすすめです。

ロールモデルを3人選定してみてください。

ロールモデルは、「この人のようになりたい」「この人に憧れる」という憧れの人を選定すると良いですよ。

また、その3人は自分のビジネスと同じ業界でなくてもかまいません。

その3人がどのようなブランディングをしているか書き出していきましょう。
そして、3人のブランディングで、これを取り入れたいと思うところを組み合わせてみます。

1人のロールモデルの真似をしていてはただのパクリになってしまい、誰の心も動かせませんが、3人のロールモデルを組み合わせることでオリジナルを作ることができるといわれています。

ワンポイントアドバイス − ペルソナを細かく設定する

ビジネスにおいてペルソナ設定は欠かせないものとなっております。
ペルソナとはお客様の具体的なモデルのことです。

◾︎名前

◾︎仕事

◾︎趣味、好きなもの

◾︎家族構成

◾︎好きな雑誌や音楽

◾︎外見

など細かく具体的に設定していきます。
どんなお客様に来て欲しいか?を想像しながら設定していくのがおすすめです。

ペルソナを設定することでターゲットが明確になり、コンセプト作りに役立ちます。

3,ポジションを決める

コンセプトが明確になったら、自分のポジションを決めていきます。
(ポジショニングといいます。)

コンセプトが決まったら、競合をリサーチして、自分はどういったポジションを取っていくかを決めていきます。

他のブランドと比べて、自分はどう見られたいか?というところを言語化していきます。

他のブランドでは満たせていないターゲットの要望や願望に着目すると、オリジナルのポジションが取れます。
(しかし、それはあなたの思いやストーリーに基づいている必要があるので、注意してください。)

4,キーワードを選定

コンセプトやポジションが明確になったら、デザインに落とし込んでいきますが、その前段階として、ブランドのキーワードを選定していきます。

一目でブランドイメージを伝えていくデザインを作るためには、わかりやすいキーワード、発信していきたいキャッチコピーに落とし込むという作業をすることで、視覚イメージを作りやすくしていきます。

まずは、思いつくままキーワードを出して、そこから派生するキーワードを考えたり、ピックアップしたりして選定していきます。

最初のキーワード出しは質より量が大切なので、複数人いると効果的です。
個人のビジネスやフリーランスの人で、チームメンバーがいない場合は、家族や友人、ビジネス仲間に協力してもらうと良いかもしれません。

キーワードを選定することで、デザインに落とし込むためのイメージが作りやすくなります。

5,デザインに落とし込む

キーワード選定やキャッチコピーができたら、いよいよデザインに落とし込んでいきます。

ブランドのキーワードの選定やキャッチコピーを元に、
デザインにする際のイメージや世界観を決定していきます。

◾︎イメージカラー

◾︎モチーフ

◾︎どんな世界観(かわいい、かっこいい、レトロポップなど)

イメージ画像を集めてインプットをすることで、より理想的なデザインに近づけることができます。

デザイナーやデザイン会社に依頼する際には、イメージ画像の共有まで一緒に行い、お互いのイメージをすり合わせておくことで、イメージ通りのものを作ってもらうことができますよ。

おすすめ著書

配色アイデア手帖 めくって見つける新しいデザインの本[完全保存版]

ブランドのテーマカラーやイメージカラーを決める際に役立ちます。

デザイナーであればほとんどの人が持っている本ですが、
デザイナーやデザイン会社に外注する際にも、この本を参考にイメージを伝えたり、カラーの指定をすることができます。

紙用のカラーコードだけではなく、web用のカラーコードも載っているので、
自分でwebサイトを作るときなどにも使いやすい。

まとめ

個人のビジネスにおいても、デザインが重要な役割を果たしているということがわかっていただけたと思います。

インターネットやSNSが発展して、消費者は選びたい放題の選択肢に囲まれています。

その中から、価格の安さではなく、「あなただから」「このブランドだから」という理由で選んでもらうためには、デザインを活用して魅力的な見せ方、価値が伝わる見せ方をしてあなたのアイデンティティを確率していかなければなりません。

価格で選ばれた関係においては、あなたは尊重されない場面にも多々出くわし、結果も見えづらいので、継続することが難しくなってしまうんです。

デザインは装飾のためや見た目を美しく整えるためだけのものではなく、
伝えたいこと(あなたの価値)を、伝えたい層(ターゲット)に一番わかりやすく届けるための手段なのです。

逆を言えば、デザインや見せ方をおろそかにしたブランディングは、届けたいお客様にあなたの価値を届けることができず集客にもつながりませんし、
場合によってはマイナスイメージになってしまうこともあるんです。

デザインに気を配って見た目を整えることは、ブランドの価値をあげることにつながります。

そのためにもきちんとデザイン面でも妥協せず、来て欲しいお客様に選ばれるブランドを目指していきましょう。

イラストレーター / デザイナー
にしむら ゆり
2018年にウェディングペーパーアイテムのブランド「A Sunny Day」を立ち上げて未経験からいきなりフリーランスに。 A Sunny Day を軌道にのせたノウハウでブランディングのおてつだいをします。 カワイイデザインがすきな方におすすめ。 未来を設定し目標達成する脳科学講座のJr.認定講師。
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